2023年に読んでよかった書籍の感想をまとめて書く。 基本的には個別の読書感想記事に書いているのだけど、多読をしている都合で記事にしそびれた書籍が多かったため、この記事にて供養する。
- 英語上達完全マップ
- Go言語プログラミングエッセンス
- TypeScriptとReact/Next.jsでつくる実践Webアプリケーション開発
- 人が増えても速くならない ~変化を抱擁せよ~
- 世界一流エンジニアの思考法
- オブザーバビリティ・エンジニアリング
- Python Distilled
- ChatGPT/LangChainによるチャットシステム構築
- 番外編) 感想を書いた書籍
- まとめ
英語上達完全マップ
- 読んだ時期: 2023年1月
- きっかけ: 英語の学習を本格的に始めるに当たり、体系的に英語学習法を知るために読んだ。
TOEICのスコアは本質的な英語力に連動して高くなるものであり、小手先のテスト対策に注力すべきではないと知れた。元々英語の勉強は好きだったのだけど、TOEICのテスト対策が嫌いだったので、本書の考え方を信じて本質的な英語力向上にフォーカスしてみようという気にさせてくれた。
Go言語プログラミングエッセンス
- 読んだ時期: 2023年5月
- きっかけ: 当時は現職でGoを書く機会が少なったため、Goの基本をおさらいするために読んだ。
Goの基本・ベストプラクティスがまとまっていて良い書籍だたった。Goの基本の書籍だと『初めてのGo言語』や『スターティングGo言語』など読んだことがあったけど、読みやすやさと最新であることを考慮し、本書が一番適していると感じた。Go初学者の方にはまっさきに本書を読むことを勧めている。
TypeScriptとReact/Next.jsでつくる実践Webアプリケーション開発
- 読んだ時期: 2023年6月
- きっかけ: 個人開発のフロントエンドをNuxt.jsからNext.jsへリプレースしたいと思い立ったが、TypeScript, React, Next.jsを業務で使用したことがないため、これらのキャッチアップのために読んだ。
TypeScript, React, Next.js全部入りなのが良い。その分それぞれの内容が濃いわけではないので、ドキュメントによるキャッチアップは必要である。また、Next.jsは Page Router による解説がされているが、最新のNext.jsでは App Router が推奨されている。そのため、App Router を使う場合は別途学習が必要となる。
人が増えても速くならない ~変化を抱擁せよ~
- 読んだ時期: 2023年8月
- きっかけ: 前から同ジャンルで有名な『人月の神話』を読みたいと思っていたが、Kindle版では固定レイアウトでしか読めないため買い渋っていた。著者の倉貫義人さんはブログを度々拝見し、勉強させていただいていたので、ぜひ読みたいと思った。
専門用語を使わずに、ソフトウェア開発の難しさを理解するために適した本だと感じた。エンジニアとして、ビジネスサイドの方と折衝する場合などに、非常に役立つと思う。
世界一流エンジニアの思考法
- 読んだ時期: 2023年11月
- きっかけ: エンジニアとして成長するには優秀なエンジニアのスキルや所作を学ぶのが一番と考えている。そのため、一流企業(Microsoft)のエンジニアの思考法について興味を持った。
トップ企業のプリンシパル、シニアソフトウェアエンジニアの思考プロセスを知れ、自分の仕事の進め方に活かせる点が多かった。例えば、エラーが起きた際にシニアなエンジニアはログを注視して仮説を立ることに時間を使うなど。自分の場合、すぐに手を動かしてしまう悪癖があることをしれたので目下改善中である。
こののエピソードはこちらの記事で触れられている。
プログラミングというより物事が出来るようになる思考法|牛尾 剛
オブザーバビリティ・エンジニアリング
- 読んだ時期: 2023年11月
- きっかけ: 携わっている開発案件でログに関する課題がありOpenTelemetryの導入を決めた。OpenTelemetryをより効果的に使うため視野をより広げたいと考えて、オブザーバビリティのキャッチアップをするために読んだ。
従来のモニタリングとオブザーバビリティエンジニアリングが異なるというのが繰り返し述べられているのが印象的だった。従来の手法は既知の問題にしか対応できないが、分散システムにおいてはオブザーバビリティエンジニアリングによって未知の問題にも対処しやすくなる、と記されていた。より具体の話だと、高ディメンションなトレース情報が有用であるということを知れ、OpenTelemetryの計装に活かすことが出来た。
Python Distilled
- 読んだ時期: 2023年11月
- きっかけ: 携わっている開発案件でPythonを触る機会があり、言語仕様のキャッチアップをするために読んだ。
Distilled(蒸留された)のタイトルにある通り、Python特有の言語仕様にのみフォーカスされていて、まさに知りたいことがピンポイントで書かれていた。一般的なPythonの書籍はかなり基本的な内容にページ数を割いている事が多く、イチから読むには効率が悪すぎると感じていたので、本書は正しく求めていた本だった。
ChatGPT/LangChainによるチャットシステム構築
- 読んだ時期: 2023年12月
- きっかけ: LLMを使ったソフトウェア開発について今更ではあるがキャッチアップの必要性を感じて読み始めた。ChatGPTやGitHub Copilotの支援を受けて開発はしているが、もっと踏み込んでLLMを使ってみたくなった。
統計や機械学習の知識がなくても通読でき、OpenAI API/LangChainを用いたサービス開発の基礎知識を得られた。サンプルのソースコードの解説が非常に丁寧であり、挫折しないように工夫されている点がとても良かった。
番外編) 感想を書いた書籍
- 『[試して理解]Linuxのしくみ』を読んだ - Yuki Watanabe's Blog
- 『[改訂新版]プログラマのための文字コード技術入門』を読んだ - Yuki Watanabe's Blog
- 『System Design Interview』を読んだ - Yuki Watanabe's Blog
- 『スタッフエンジニア』を読んだ - Yuki Watanabe's Blog
- 『みんなのフィードバック大全』を読んだ - Yuki Watanabe's Blog
- 『Web APIテスト技法』を読んだ - Yuki Watanabe's Blog
- 『Go言語 100Tips』を読んだ - Yuki Watanabe's Blog
まとめ
今年はアウトプットが多めの年だったので、例年より読書量が減ってしまったかなと思っていたけど、書き出してみると意外と多かった。 来年もアウトプットとインプットのバランスを大切にしながら、たくさん本を読んでいきたい。