『行動経済学入門』を読みました。私が本書を手に取った動機は、個人が常に合理的な行動を取ることを前提とする従来の経済学に興味を持ち、学習を進める中で、その前提から逸脱する人間の行動をどのように分析するのかという点についても知りたいと考え、行動経済学に興味を持つようになったためです。これまでにも関連書籍をいくつか読んできましたが、応用例に焦点が当てられているものや結論だけが述べられているものが多く、もう少し理論的な部分まで深掘りして理解したいと感じていました。そこで、よりアカデミック寄りの入門書として本書を選びました。
感想
本書は扱うトピックの幅が広く、体系的に行動経済学を学ぶに適した書籍だと感じました。私は自分のことを比較的合理的に判断するタイプだと思っていましたが、それでも振り返ってみると、ときに非合理な行動を取ってしまうことがあることがわかりました。本書を通じて行動経済学の視点に触れたことで、そうした自分の意思決定を言語化しやすくなり、自分自身への理解が進んだだけでなく、他者の行動や判断についても「なぜそうなるのか」を考える手がかりが増えたように思います。
特に良かったのは、自分がどういうときに合理的な行動から外れた選択をしてしまうのかを内省するきっかけになった点です。 何らかの意思決定をするときに簡略化した思考で判断する手法を「ヒューリスティック」と表現しますが、このヒューリスティックは早い意思決定ができる反面、時としてバイアスを生じさせてしまうことがあります。本書を通してさまざまなタイプのヒューリスティックを知ることで、意思決定の場面では自分が意図しない形でバイアスを持ち込んでしまうことがあり、その影響を受けながら判断している可能性があると分かりました。
最後に
本書を読んで、行動経済学は自身や他者の意思決定を分析するのに有用なフレームワークだと感じました。今後は、本書で得た理論的な理解を土台にしながら、実生活に役立てていきたいです。
